いきいきライフクラブ

女を自由に生きるためのレシピ

自由レシピ

【どっちも被害者】

【どっちも被害者】

こんにちは。村岡民弥子です。

親が子を殺す。子が親を殺す。
普通の感覚だと、

どちらかの人間性がひどく悪い
のだろうと想像しますね。

でも、これが、社会状況の影響による
過度のストレスに要因があるとしたら、

加害者不在とも解釈できるのです。

今朝、偶然、車を運転していたら、
ラジオで、短編小説の朗読が
始まりました。

タイトルは「ムシヤシナイ」

その中で、主人公の中学3年の孫が、

「僕、お父さんを殺してしまう
かもしれない。包丁が目の前に
あると、その衝動が止められない
気がして自分の事が怖くてたまら
ない。」と

祖父にSOSを送るのです。

ご多分にもれず、父親は、
学歴至上主義のスパルタ教育者。

猛烈に勉強させて、何とか
滑り込んだ私立中学校の中で
成績が伸び悩む息子に

罵声を浴びせ、勉強に向かわせ
ようとし続けているのです。

自分の苦しさをきちんと聞いて
もらえないストレスが、
どんどん少年の内側に蓄積し
いつマグマが爆発してしまうのか、

自分で制御できないであろう事に
恐れおののいている様子が
非常に良く描写されていました。

「無痛」という今季のテレビドラマ
の中でも、

殺人を犯してしまう可能性のある人に、

「人としての一線を越す事の
出来る膨大なエネルギー」が
特殊な診断目を持つ医師には、

「犯因症」という症状として見える
という設定になっています。

まさに、ラジオドラマの少年の
内面を「犯因症」という、
一つの症状で表したもの。

今の私は、どう考えても、
自分の人生の中で、誰かの肉体に、
刃物を刺すなどという行為を為す事
など恐ろしくて絶対に出来ないと

理性が感じています。

でも、「自らが制御出来ない
程の怒りのエネルギー」
というものを経験した事もないので、

何等かの事情によって、自分の
内面から制御できない何かの
エネルギーの暴走が起こって
しまう事が絶対にないなんて
言いきれない訳です。

だって、現に、私は、
本来は自分を守るための自己免疫が、私自身の関節を攻撃する病気、

「関節リウマチ」という
自己免疫の暴走によって、

これ以上生きていたくないと
思うほどの「痛み」に苦しめ
られた経験をしているから。

感情をコントロールする事に
大きく関わる大脳辺縁系も
思考ではコントロール出来ない
原始的な脳の一部だから。

大脳辺縁系が一番発達する
幼児期に過度な知育をしたり

安心して自分の感情を表現
できる環境を用意してあげられないと、

「感情に関する何らかの不具合」が
出る可能性があるのだと思います。

この事、あまり知られていない事が
ものすごく怖い気がします。

幼児期に与えられた環境故に、
感情制御に何らかの不具合が
起きていて、

長年かけて蓄積されたストレスが
思春期に爆発して、

親を殺してしまったとしたら、、、

親子とも、どちらも被害者

その子が、その子のままで
育つ事が出来れば

みんなハッピーだったのに・・・

とても悲しい事です。

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